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リブ・ストーリー Vol. 096   2001/10/18 (木)掲載

「声を出して読む日本語2 早口言葉」
暗誦(あんしょう)■言葉を覚えて声に出して読み上げる
朗誦(ろうしょう)■長い文章や覚え難いものを文章を見ながら声に出して読み上げる

 皆さんは日本語としての文章を声を出して読む事をしていますか。かつては小学校の授業の中でも取り上げられていたものが、現在ではかなり低くなってきているそうです。日本の文化として暗誦文化は現在絶滅の危機に瀕している状態です。そこで、声に出して読み上げる暗誦や朗誦の文を紹介したいと思います。

第2回目は早口言葉です。早口言葉は皆さんご存知のように、言い間違えを楽しむ遊びです。意識が肉体とずれる「もどかしさ」を楽しみ合う、人間ならではの遊びですね。

●生麦生米生卵 
  なまむぎなまごめなまたまご

赤巻紙青巻紙黄巻紙 
  あかまきがみあおまきがみきまきがみ

京の生鱈奈良生まな鰹
  きょうのなまだらならなままながつお

隣の客はよく柿食う客だ
  となりのきゃくはよくかきくうきゃくだ

竹屋にたけ高い竹立てかけた
  たけやにたけたかいたけたてかけた

特許許可する東京特許許可局
  とっきょきょかするとうきょうとっきょきょかきょく

坊主が屏風に上手に坊主の絵をかいた
  ぼうずがびょうぶにじょうずにぼうずのえをかいた

小米の生噛み小米の生噛みこん小米の小生噛み
  こごめのなまがみこごめのなまがみこんこごめのこなまがみ

蛙ぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ合せてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ

 早口を取り入れた音読法に「高速まわし読み」というのがあって、みんなで円をつくり、一人一文をできるだけ速く読んでつぎつぎにまわしていきます。時間を計りながらやるともりあがりそうです。

始めはつっかえながらでも、何回かやると早くなり、なれてくると前の人が言い終わる最後の音に重ねるように始めると流れがスムーズになります。

名文を早く読むことで、何度も繰り返し耳に入れるとすばらしい効率で文が身に染み込んでくるそうです。名文を繰り返し音読するのに活用できる方法です。みなさんも一度挑戦してみてください。

資料■「声に出して読みたい日本語」齋藤孝著より

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