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3rd公演 知手児童館公演



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稽古風景
大きなかぶ

会場風景
劇評



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2000年7月22日(土) AM10:30開演 公演時間1時間
会場/茨城県神栖町知手児童館

先日は公演お疲れさまでした。

大変、おもしろくより興味をもって拝見させていただきました。児童劇の基本の繰り返しと取り込みを押さえていたので、とても良かったと思います。

ただ、個人的には残念なことが2つありましたので、生意気なこととは知りつつ書かせていただきます。

まず、メイクです。少し濃いよね。あの距離では泣かれてもしかたがないのかな。あれだけの近距離と照明を考えると、ほとんどメイクいらないのではないでしょうか。

子どもの想像力に任せる部分を残しておくのも手ではないでしょうか。入りで泣かれると、波及効果になってしまうおそれもあるし・・・・

最後に、台詞回しがちょっと早かったかな。取り込み型の芝居だと、子どもとのやりとりが大切になるけど、会話するのは一部の子どもになってしまいます。

会話する子どもが芝居を理解していると、全員が芝居を理解していると思い、だんだんのってきて、または、安心して台詞が早くなる傾向になりやすいのです。そこを押さえて、後ろにいる子どもたちのためにも理解しやすいように、もう少しゆっくりだったら完璧だと思いました。

勝手なことを書きましたが、児童劇初挑戦でノウハウもほとんどないところで、あれだけの子どもたちのノリを体験できたらもう、100点満点でしょう。そのくらい小屋の雰囲気は良かったです。

次の公演を楽しみに待ってマース。そうそう、個人的には入れ込みまえから押入にじっと耐えていた神様の愛すべき役者魂とキャラが大好きです。


公演直前に膝を負傷してしまいみなさんに 心配&御迷惑をおかけしてしまいました。

自分なりに頑張ってみたんですけど歌の場面なんか時々素に戻って引きつっている自分がわかって『・・・・・!!』と焦ってしまいました。ビデオ見るのがちょっとこわいです。みなさんに心配していただいて 感謝感謝&ごめんなさい・・!

ところで、職業柄子供の前に立つことは多いもののちゃんとした舞台に立つのはなんと20年ぶり!リブメンのパワーを一人ひとりから分けてもらってとっても若返った気がします。

特にニッチサッチの真剣な合わせ練習に刺激されてうさぎもからませてもらえて良かったです。ほんと、楽しかった!!

当日は小2の娘も会場にいたわけですが帰りの車の中でさっそく「どうぶつさんメドレー」をほとんど曲順を間違えずに「ちょうちょ」なんかしっかりロック調で 口ずさんでおりました。

「きつつきさん」は本人が知っているバージョンとちょっと違ったのでなんどもやってみていました。そんな姿を見て、ニコニコ帰りました。
知手児童館公演「大きなかぶ」劇評 掲示板書込みより
昨日は児童館公演お疲れ様でした。ちびっこたちの前でやるなど難しい試みだったと思います。泣いちゃったり、先に言われちゃったりと。

子供が怖いと泣いていましたが大人でもカー吉君(勝手に漢字つけちゃいました)は怖かったです(笑)そして、子供に先に言われちゃったりしてちょっぴり戸惑ってる皆さんの姿も素敵でした。

難しかったとは思いますがすぐに反応があって舞台と客席が一体化してて良かったと思います。個人的には最後の手遊びの生茶さんの表情に女かかしさんとはまってしまってもうくぎづけでした。

ころころ変わってすごいなぁと思いました。途中に入る合いの手も良かったです。いつか一緒に舞台に立ちたいです。実現できるかなぁ・・・

ただ、手遊びの所はもう少し時間を取って子供たちに教えながら一緒に作っていけたらもっと良かったなと思いました。時間がなかったのかもしれませんがきっと一緒にやりたい子がいたと思います。

女かかしさんのように・・・(女かかしさんは劇団に戻ってからも一人で練習してました)

私も職業上子供に向かう事が学生の頃からたくさんあったのですが何かを見せて一緒にやらせるって難しいんですよね。

ほんとにお疲れ様でした。それからカレーごちそうさまでした。また、会いましょう。
公演をやるまでは子供達の反応が読めないために、公演自体が成功するのか大変不安だったが、いざ蓋を開けて見ると子供達がきちんと反応している

。こちらの問いかけに答えているのを観て一安心した。子供達の年齢は様々で歳に合わせて反応が違っていて面白い。

1〜2歳位は役者のメイクに怖がって泣き出すことが多かった。歌や芝居には興味があるけど、メイクが怖くてにげだしてしまう。

3〜6歳位の子供が一番芝居に乗っていた様だった。おねえさんが話し掛ければ答える、かぶが大きくなると「かぶかぶ」と言ってくる、神様が登場すれば「なんだこれは?」という顔をして見ている。歌の時も一緒に歌って踊っている。

小学校の3年生位になると、かなり現実的になってきて何が出てきても「ふーん」という冷めた目で見ている。子供達の感性をつかむには年齢に合わせた表現や台詞の言い方を、きちんとつかんで芝居作りをしていけば、必ず歓声の上がる芝居が出来ると思う。

次は、子供達の感性に違う面から問い掛けてみたい、そして大歓声が上がることを期待して・・・・!


高野 竜 Project麗舞公演「おおきなかぶ」観劇レポート
(2000/7/24)

 7月22日、鹿島のProjact麗舞[リブ]の児童館公演にうかがった。かなり好きな種類の芝居だった。普通の部屋に平台と書き割りの簡略なセットを据えて、照明は天井の蛍光灯で済ませ、出し物は「おおきなかぶ」と、一見お遊びみたいなのだが、始まってみるとこれがどうしてなかなか本格的なのだった。

 まずカラスが?登場する。次には「お姉さん」??が現れる。その次にようやくお百姓のお爺さんが出てきてカブを蒔くのでいちおうホッとするが、続いてヒゲもじゃの神様が???現れた。――つまり台本書きに苦心惨たんしている芝居なのだ、これは。いい感じだぞ。本編は40分ほどの短いお話だが、セリフがぎっちり詰まっていた。原作のように身内がやってくるのではなく、友達を捜してきて手伝ってもらうという構成は、広がりがあって良かったし、セリフを自前のことばに書き換えるためにも良かったはずだ。お百姓の爺さん婆さんなんか、ひじょうに日本的な腰つきと服装…それも海辺の砂地のスイカ畑か何か耕してるようなバサバサな感じで、ローカル色がにじんでいて好きだった。

 演技も、今回はアドリブ任せという前評判とは裏腹にかなりきちんと稽古されており、好感が持てた。本編のあとに童謡レビューみたいなのがついているのだが、これもなかなか面白く構成されていてよろし。

     ・・・

 原作は最後にネズミが出てきて、その小さな力でカブが抜けるという逆転を含んだいい話なわけで、やはり終幕の処理がこのものがたりを扱うときの勘所だと思う。麗舞版は、カブの種を食ってしまったいたずらカラスが改心して、神様に頼んでおおきなカブを作ってもらい、最後にはカラスの参加によってカブが抜ける、というキチンとした因果律でまとめられていた。この点を、どう評価すべきだろうか。率直にいえば、キチンとしていることにとどまるのではなく、もう一歩進んでハチャメチャになってほしかった。できれば観客の子どもたち(ノリノリ!)を巻き込んで、一緒に引っこ抜いてほしいところだった。

 チェーホフの短編を例に取るまでもなく、「おおきなかぶ」や「てぶくろ」といったロシア民話には「原因もなくどんどん話が大きくなる」という傾向があって(これを個人的には「マトリョーシカ効果」と呼んでいるのだが)、そういう話だから、結末はやはり開かれていた方がいい。テント芝居のようにカブを担いで屋外に運び出すという幕切れは割に好かったけれども、もっとも期待していたのは子どもたちみんなで引っこ抜いたあと「ぐりとぐら」みたいに料理してみんなで食べて流れ解散、という進行だったんだなあ…。「終わらせない芝居」が好きなのだ、僕は。

 むろん、子どもがどう反応するか未知数なことが、あまりに過剰な展開に歯止めをかけたことは想像できる(子どもが引っ張ることもとうぜん検討したが心配なのでやめた、と作者の生井沢さんもいってたし…)。だからこれは、今後またやる時のハナシ。ぜひ、引っ張りましょう。僕も引っ張りたかった…。

 成算はある。1990年に大阪の生野民族文化祭で上演された市民野外劇「大根ノルム」では、在日朝鮮人3世の役者たちが最後に「みんなで引き抜こう、民族の大根を!」???と観客をアジり、会場は興奮の渦に包まれたものだ。その、ナショナリズムとスラップスティックの交点! 相容れなさそうなものが一致する瞬間。《場》としての演劇、《運動》としての演劇、あるいは《詩》としての運動、の立ち現れた稀有な瞬間だった。

     ・・・

 ――鹿島は砂丘地帯で地面が白く(関東ローム層の埼玉とは大違い)、折からの日射が乱反射して熱暑に包まれ、これでいったい児童劇が成立するのか?と危ぶまれるような状況だったにもかかわらず、かなりうまくいっていた。これは何より、キチンと取り組んできた普段の行いのたまものだろう。ガンバレ、Project麗舞 !!

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